A.まず、大切なことは倒伏をさせずにイネを育てることだと考えますが、食味計測などで高得点を取得するためには、タンパク質を抑える事が最も重要な点のひとつであります。食味計でのタンパク質の算出方法は澱粉とタンパク質との相互比率で計算されますので、より多い澱粉のお米を作ることで、タンパク質の比率が必然的に下がり、結果として食味値は上がります。
通常、穂肥は出穂期30日前に行う事とされていますが、コシヒカリなどの倒伏し易い品種では出穂期の20日前の穂肥が最適とされています。この理由は従来の栽培では、コシヒカリに対して出穂期の30日前に穂肥を施してしまうと、出穂期の時期を判断する目測如何では、イネはまだ成長期にあり、第Ⅳ、第Ⅴ節間が更に伸びるなどして倒伏してしまうと考えられているからです。また逆に出穂期に近くなってからの穂肥は、今度はタンパク質自体が増加する傾向にあり、その結果、調節や判断が難しいとされてきました。
フィールドマイスターをご利用頂いている方の中には、このような生長特性を十分に理解され、栽培されることで、食味値を上げている方もいらっしゃいます。
下の表はフィールドマイスターを使用した場合と従来の栽培での各部位の長さを実験計画法に基づき計測したものです。